男性の薄毛の原因には、ストレスが大きく関係していると言われています。強いストレスがあると、自律神経が乱れるため、髪にも悪影響を及ぼし、薄毛になりやすいのです。では、ストレスはどのように、薄毛に影響するのでしょうか。本記事では、ストレスによる薄毛対策についても解説します。

薄毛の原因になるストレス

ストレスには、体に影響を与えるものと、精神的な影響を与えるものがあります。体に影響を与えるストレスは、睡眠不足や労働による肉体的な疲れ、病気やケガなどによって起こります。精神的なストレスは、労働による精神的な疲れや、職場の人間関係などにより生じるストレスです。

ストレスは1つの原因で起こることもありますが、複数の原因が重なって起こることも多いようです。強いストレスは心身を蝕み、さまざまな不調を引き起こしますが、薄毛もその1つです。ただし、ストレスと薄毛の因果関係は、医学的には証明されていませんが、ストレスによる心身の不調が、薄毛に影響するのは間違いないようです。

ストレスによって起こる変化

強いストレスを感じると、自律神経に乱れが生じます。自律神経の乱れは血行不良を引き起こし、頭痛や内臓疾患、肌荒れなど、さまざまな症状が現れます。頭皮の血行が悪くなると、髪に酸素や栄養がいきわたらず、毛根が弱るために抜けやすくなるのです。

意外に大きい身体的ストレスの影響

通常、ストレスというと人間関係のトラブルなどから生じる、精神的ストレスだけのように思いがちですが、実は体の疲労などが原因となって起こる、身体的ストレスも見逃せません。ストレスがあると自律神経が緊張し、血管が収縮して血液がドロドロになりやすくなります。

ドロドロの血液は、毛細血管の中を流れにくいので、髪の毛根に血液がいきわたらず、酸素や栄養が足りなくなってしまいます。その結果抜け毛が増えて、薄毛になってしまうのです。

 

ストレス以外の薄毛の原因

薄毛の原因は、ストレスだけではありません。他にも、以下のような原因で薄毛になります。これらの原因にストレスが加わると、さらに薄毛になりやすいので注意が必要です。

男性ホルモン

男性ホルモンの1種であるテストステロンは、筋肉や骨格を形成し、髭を生やすなど、男らしさを作り出すために欠かせないホルモンです。しかし、このテストステロンが、体内でジヒドロテストステロン（DHT）に変化すると、薄毛の原因物質になってしまいます。DHTは薄毛だけでなく、前立腺肥大症や、前立腺がんを引き起こすおそれのある厄介な物質です。

遺伝

親が薄毛の場合、子や孫にも薄毛が遺伝します。遺伝によって、「5αリダクターゼの活性度」と、「男性ホルモンレセプター（受容体）の感受性」という、2つの遺伝子情報が引き継がれるために、子や孫も薄毛が多くなるのです。親が薄毛だと、子や孫も薄毛になりやすいのは、親戚や知人、近所の人などを見渡せば、多くの事例が見つかるはずです。

頭皮の血行不良

ストレスがあると、自律神経が乱れて、頭皮の血液循環が悪くなりますが、ストレスとは関係なく、頭皮の血行が悪い人がいます。主な原因は運動不足によるもので、普段運動しない人は、血行不良になりやすい傾向があります。

生活習慣の乱れ

不規則な生活をしていたり、睡眠不足、栄養バランスの偏った食事、肉や脂の多い食事を続けていると、薄毛になりやすくなります。睡眠不足は、毛髪の成長に欠かせないホルモンの分泌を妨げ、栄養の偏った食事をしていると、毛髪を維持するのに必要な栄養が不足します。また、過度な飲酒や喫煙も、薄毛の原因になると言われています。

その他の要因

紫外線を大量に浴びたり、頭皮に合わないシャンプーを使っていると、頭皮が傷むので薄毛の原因になります。また、頻繁にパーマをかけたり、仕事でいつもヘルメットを被っている人も、薄毛になる傾向があるので注意しましょう。

薄毛を防ぐ対策

人は毎日、約100本の毛髪が抜けて、約100本の毛髪が新たに生えています。このバランスが崩れて、生える毛が少なくなると薄毛になります。細くて短い抜け毛が多くなったり、髪のハリやコシがなくなった、髪に触っても以前よりボリュームがなくなってきたと感じたら、薄毛が進行している可能性があります。

薄毛対策には、なるべくストレスを溜めないようにして、生活習慣や食事の内容を見直すことが大切です。毎日十分な睡眠を取るように心がけ、食事は良質な蛋白質を多く取るようにしましょう。

毛髪の主成分はケラチンという物質で、ケラチンのほとんどが蛋白質でできているので、薄毛対策には良質な蛋白質を摂取することが大切なのです。毛髪にはビタミン類や亜鉛も必要なので、なるべく多く摂るようにしましょう。食事で摂るのが難しいなら、サプリメントを飲むのもおすすめです。

まとめ

ストレスは薄毛の要因になります。強いストレスがあると自律神経が乱れ、頭皮が血行不良を起こすために毛が抜けるのです。ストレスは、人間関係のような精神的ストレスだけでなく、体の疲労からくる身体的ストレスもあります。薄毛は男性ホルモンや遺伝、生活習慣の乱れによっても起こります。